CHALLENGER / CASE01

高井 隆光
通天閣観光株式会社 代表取締役社長

大阪の観光を率いてきた「通天閣」。
30代から大阪のシンボルである通天閣を通し、愛する大阪の魅力を引き出し、コロナ禍の苦境も乗り越えてきた。 代表取締役社長として、大阪だけでなく日本中、さらに世界を虜にするマーケティング施策を打ち出し、観光業全体の盛り上げに貢献する。

愛され続け、2代目通天閣設立

初代通天閣は1912年に設立。 第五回内国勧業博覧会の跡地に「新世界ルナパーク(遊園地)」が建設され、そのシンボル的存在でした。 当時は東洋一高く、「大大阪」と言われる時代の新世界のランドマークでした。 その初代通天閣も延焼火災により、大きく損傷し、鉄骨などは太平洋戦争のために供出し、塔のあった場所は更地となり、やがて民家が建ち並ぶこととなりました。 その後、地域住民に愛されていた通天閣は、1956年に2代目が設立され、現在に至ります。「大阪に遊びに来る際は、通天閣を目印としてほしい。 また、大阪に来た際は、通天閣だけでなく、新世界や大阪エリア全体の魅力を全力で体感してほしい」という思いを胸に、エリア全体の活性化に注力しています。

街を変え、コロナを乗り越える

通天閣観光株式会社は1955年に設立。 街の良さ・温かみを幼少期から感じつつ育ち、30代で祖父と会社の想いを背負い現職に就任しました。 新世界をもっと知ってもらうため、大きく変容させるために通天閣が必要だと信じ続け、どんな逆境があっても「言い続け、やり続けること」を大切にし、一歩ずつ着実に進んできました。 コロナ禍では長期にわたって、街中に営業制限が掛かり、この街もゴーストタウンさながらの様相を呈していました。 私共も大変厳しい営業状況ながらも、「通天閣が閉まってしまったら、本当の終わりだから」という街中の声に助けられ、何とか営業を続けました。 ほとんどお客様が来ない日を過ごし、ついに誰一人来なくなってしまったある日、「役目を果たした、やり遂げた」という思いで、休業に入りました。 当時はECサイトの運営もしておらず、山になったお土産を売る術もありませんでした。 そこで、唯一の情報発信ツールのX(旧ツイッター)を使って、コロナ禍でも商品や食材を無駄にしないという一心で、「お土産の半額セール」を開始しました。 総額10,000円のお土産を送料込みで5,000円で販売しました。 毎日段ボール100個を並べ、一つずつ心を込めて梱包していく。 その光景は今でも忘れられません。

これからの観光業と通天閣

通天閣には、跳ね出し展望台やTOWER SLIDERといった体験型の新感覚アトラクションがあり、さらにこの夏にはDive&Walkも本オープンを迎え、 見るだけでなく新世界の世界観を心で感じていただけるよう、挑戦をし続けています。 これからも大阪のシンボルタワーと言い続けてもらえるよう、常に新たな観光の形を見出し、情報発信をしてこうと考えています。 ただ、私共から発信するだけではなく、地域の様々な観光スポットが輝くことでエリア全体が盛り上がり、初めて大阪観光に来ていただくことができるのだと考えます。 大阪観光局は、まさにエリアのまとめ役で、通天閣も大阪観光局に色々と協力してもらっています。 今後も大阪の観光施設や賛助会員の皆さんと一緒に大阪の観光を支えていきたいと思います。

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